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祇園囃子のyのレビュー・感想・評価

祇園囃子(1953年製作の映画)
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花見小路の祇園。
住んでいた頃を思い出して懐かしい。
本家本元の京都の芸者世界は厳しい。
映画の冒頭に出てくる「人権」なんてものはない。
襲われそうになっても、理不尽な目に遭っても「名誉」「金」「権力」で握り潰され、尻拭いさせられる始末。
所作ひとつひとつが優雅で美しい。
煌びやかな世界の地下に流れるどろどろした主従関係もまた、京の花町らしい。
高貴で近寄りがたい可憐な舞妓も芸妓も、結局は売春でありパパ活であることを思わせられる一面も。
魅力的だけれど、当事者たちは不幸なんだなと思わせられた。
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