すとんこ

丑三つの村のすとんこのレビュー・感想・評価

丑三つの村(1983年製作の映画)
3.5
自分を蔑んだ村人を「今に見ておれでございますよ」と、大量虐殺するって話☆

昭和38年、岡山県津山市の寒村で実際に起きた「津山三十人殺し」の映画化、犯人の男の名は都井睦雄(劇中では犬丸継男)。

閉塞的な村社会の因習(夜這いなど)が色濃く残る戦時下の日本、誠実で勤勉な青年の闇落ちする様が丹念に描かれます。

村一番の秀才として将来を嘱望されていた男・継男ですが、結核を患っていたため徴兵検査に通らず、半端者として村人達から白い目で見られるようになり、黒い炎が轟々と燃え盛ります。
出稼ぎ、兵役などで不在となった旦那の妻の夜のお相手をしていた継男ですが、結核であることが村バレしてからは「もうウチに来んといて!」とシャットアウト。幼なじみのやすよも別の男と縁談が進む始末。どん詰まりに追い込まれた継男は村人殲滅を計画することに。

猟銃と弾丸を大量に買い込み、屋根裏に隠し、日がな山に籠もって射撃練習。確実にヤベー奴認定、おまわりさん、早くコイツを捕まえてください状態なんですが、遂に恐ろしい計画を実行することになります。

「津山三十人殺し」を題材にした映像作品は沢山ありまして、その中で最もポピュラー・アマング・ザ・スチューデントなのがやはり『八つ墓村』でしょう。より残虐にファンタジックにエンタメへと昇華させた傑作と言えます。本作はよりリアリティを重視した内容&豪華キャストの生々しいエロティック描写が特長となっており、独自の魅力に溢れております。

"孤独と退屈"が人を狂わせると聞いたことがありますが、まさにこいうことなんだなと感じた一本(^_^;)☆



○キャスト○
犬丸継男:古尾谷雅人
はん/おばやん:原泉
やすよ:田中美佐子
赤木ミオコ:五月みどり
赤木中次:石橋蓮司
千坂えり子:池波志乃
千坂多四郎:団巌
竹中和子:大場久美子
竹中常代:中島葵
赤木勇造:夏木勲
小堀八一:水島涼太
史明:浅見小四郎
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