半兵衛

愛が微笑む時の半兵衛のレビュー・感想・評価

愛が微笑む時(1993年製作の映画)
4.2
主人公を赤子の頃から見守る守護霊のような四人の幽霊と主人公の軽妙なやりとりに笑わされ、そして天国に行くことになった四人がやり残したことをやろうと主人公の身体に憑依しつつ奮闘するうちに人生や愛の大切さに気づかされるドラマに泣かされるヴェルメイドな傑作。主人公を演じるロバート・ダウニー・Jr.の飄々とした演技もいい味わいだし、何より幽霊に取り憑かれたときの幽霊役の役者が本当に乗り移ったかのような演技も見所。

最後の四人目のドラマが主人公の人生へと繋がっていく終盤の展開には舌を巻いたし、そこから愛に気づいた男の顛末を余計な演出を施さず良いところでバッサリと終わらせるラストの潔さの素晴らしさ。

それにしても冒頭で四人が死ぬ原因を作ったバス運転手が『霊魂の不滅』や『恐怖新聞』みたいな状態になっていて不憫になるが(でも笑える)、まあ人身事故を起こして自分も含めて死人を出したし500年もその仕事をやることになったのはしょうがないよね。
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