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菊次郎の夏のマスのレビュー・感想・評価

菊次郎の夏(1999年製作の映画)
5.0
チンピラまがいの北野武、いつも下を向いてばっかりの内気な正男。最初は互いを知ろうともしないが、徐々に心を開いていく。母を訪ねる旅の途中で出会う人たち、いい人もいれば冷たい人もいる。正男の悲しそうな、いいことなんか起こりやしないというようなあの顔に胸が苦しくなる。北野武も正男のことを知るにつれて、自分を重ねて自分をみつめる。
シュールな笑いが多いけどすごく心が暖まる。北野武はヤクザ映画ばかりのイメージだったけどこれをみたら本当に印象が変わる。劇中何度も流れるsummerもたまらない。
最後のシーン、正男が北野武に名前を聞く。菊次郎の夏、彼にとってもきっと忘れられない夏になったのだろう。
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