なおさん

呪われたジェシカのなおさんのレビュー・感想・評価

呪われたジェシカ(1971年製作の映画)
3.5
「狂気と正気の狭間」

1971年制作という事もあり、映像による直接的な恐怖描写は微力ながらも、演出でみせる恐怖感は見事と思う作品でした。

精神を病んで入院していたという主人公ジェシカからなるストーリーは、主人公の不安と共に観るこちら側の疑問を生み、カメラワークやカット割りからなる不気味な雰囲気、そして主演のジェシカを演じたゾーラ・ランパートさんの作り笑いは印象的でした。
また冒頭とラストのシーンからの余韻も良かったと思います。

グロさやエロさもなく、どちらかといえば「地味」な作風ではありますが、この地味さが徐々と迫りくる恐怖もですが、誰にでもありえる人間のあり方をも描いていると思いました。
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