タカナリ

狂った野獣のタカナリのレビュー・感想・評価

狂った野獣(1976年製作の映画)
3.5
宝石強盗で逃亡中の男・速水。
バスに乗って逃げていたが、そのバスが銀行強盗に失敗した男達によってジャックされ、速水は計画通り逃げることが出来なくなった。

割と有名な作品らしく、「和モノB級パンク・ムービーの傑作」とも言われているようです。
上映時間は78分と短いですが、バスジャックから始まり、パニックがそこから最後まで続くので、飽きるという事は無かったです。車内だけでなく、警察もパニックになっていて、それぞれが慌てながらもどう動くのか楽しかったですね。

一番の凶悪犯は宝石強盗犯の速水です。
最初は銀行強盗失敗犯の言いなりで比較的静かなんですが、次第に暴力が目立つようになり、主導権は速水に移ります。
刃物による脅しや、暴力はしないものの、バスを暴走させ、乗客の事を無視して色んな建物に突っ込み、自分が助かるために乗客と銀行強盗失敗犯を最大限に利用します。
まさか失敗犯がただただ利用されるとは思いませんでしたね。バカそうだし、人を殺す覚悟もないような奴らですから仕方ないですけどね。
それにしてもクレイジー。
普通に味方に見える悪党が一番怖い。

最終的に一番罪が無かったのは子供でしたね。大人は信用出来ない。でも今じゃこれ出来ないだろうな。証拠残さないとか素人じゃ無理だし。
バスの捜索にしても、今はネット社会になってますからすぐに見つかるでしょう。でも制圧に関してはは今はどうなんでしょうね。もっと簡単に出来るのだろうか。

ボロボロになりながらもバスを追いかけた警察官。アッパレ。