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ライフ・イズ・ミラクルのbennoのレビュー・感想・評価

ライフ・イズ・ミラクル(2004年製作の映画)
3.6
クストリッツァ監督が描く世界は陽気でハチャメチャ。でも、その根底には、悲惨で哀しい戦争というものが常に内在しています。

舞台は、ボスニアの小さな村…いつもノー天気な鉄道技師ルカが主人公です。
彼は妻とサッカー選手を夢見る息子と平穏な日々を送っていました…が、紛争勃発で激変!

ドタバタコメディの中、テレビから流れるニュースは、ボスニアの悲惨な状況…陰と陽の描き方が絶妙です。

相変わらず動物たちも活躍します。
今作、大活躍するのはロバのミリチャ。
失恋して絶望し、涙を流しながら線路に立ち往生…自殺するつもりだったのです。
そんなミリチャも後半、救世主の如く復活します。

そして大好きなスラブ系のとぼけた民族音楽…ジングルのように、耳に纏わり付きます。

これまでの作品よりは戦争色が濃く、弾け具合も少しおとなしい感じはありますが、観終わった後の爽快感は太鼓判!
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