感動作では無かった。
私が感じたのは月並みだけれど恐怖かな…作られた人生、作られた友人、作られた仕事…
望まれず生まれ落ちて、人生を作られる恐ろしさといったら…もし自分の人生がそうだったら…
考えただけで心が軋む。
人を信じられなくなる…
けれどその中で彼は最後の最後に自分の人生を締め括るエンターテイナーとして、俳優になった。
束の間の。
そして、いままでの人生をTVドラマに変えた。
あの瞬間彼の生きたままのエンターテイメントは、彼の中で演じ終わった作品として切り離される。
誰も傷つかなくなる。
恐ろしいほどの作られた人生と、恐ろしいほどの配慮。
何を得るための映画なのかわからなかった。