スティーヴン・キング原作の作品。
シシー・スペイセク演じるキャリーは、クラスメイト達から虐めを受けていたのだが。彼女には人智を越えた能力が備わっていた
私はとにかく、この作品の狂信的な母親が恐ろしかった。豚の血液をぶっかける虐めのシーンや、能力を解放したキャリーの復讐のシーンよりもだ。
毒親という言葉は近年よく耳にするが、その最たる例ではなかろうか。自分の思想を娘に押し付け、セックスなど当然禁じ。生理の意味さえ教えずに、初潮が来た娘を汚らわしいと罵る。
学校では虐められ、家庭では抑圧される。キャリー自身どれほど前向きであろうとも、やはり耐えることはできなかったのだろう。
抑圧された人間が、耐えきれなくなった瞬間。その恐怖を実によく描いている作品だと感じた。