アンタレス

キャリーのアンタレスのレビュー・感想・評価

キャリー(1976年製作の映画)
3.4
スティーヴン・キング原作の作品。
シシー・スペイセク演じるキャリーは、クラスメイト達から虐めを受けていたのだが。彼女には人智を越えた能力が備わっていた

私はとにかく、この作品の狂信的な母親が恐ろしかった。豚の血液をぶっかける虐めのシーンや、能力を解放したキャリーの復讐のシーンよりもだ。

毒親という言葉は近年よく耳にするが、その最たる例ではなかろうか。自分の思想を娘に押し付け、セックスなど当然禁じ。生理の意味さえ教えずに、初潮が来た娘を汚らわしいと罵る。
学校では虐められ、家庭では抑圧される。キャリー自身どれほど前向きであろうとも、やはり耐えることはできなかったのだろう。
抑圧された人間が、耐えきれなくなった瞬間。その恐怖を実によく描いている作品だと感じた。
アンタレス

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