GOODNIGHT

シリアの花嫁のGOODNIGHTのレビュー・感想・評価

シリアの花嫁(2004年製作の映画)
4.0
 この映画もかつて大学の授業で鑑賞したものです。
 いま、イスラエルとハマスが戦争状態にあります。この戦争の背景を今一度、考えようと鑑賞しました。
 この映画では第三次中東戦争でイスラエルが占領したシリアとの国境付近にあるゴラン高原が舞台です。
 映画自体は、政治的な主張がどうこうと言うよりその体制下で家族はどんな生活を送っているのかと言うミクロな視点で描かれていました。
 日本にもかつてあった大家族が普通の家族の形態で結婚も家同士の契約のような様相である点も日本と変わらないのようでした。現代日本では核家族化が進行して、自由恋愛の時代ですが、シリアではまだまだそんな価値観は受け入れられてないようで、認められない自由恋愛を行う娘にはビシバシ殴ったりしています。
 しかしながらこの映画は、別にそれが悪いとか良いとか評価を下しているわけではなく淡々と出来事を描いているに過ぎないのが良い点だと思います。
 そして本題の結婚式は、シリアとイスラエルの外交上の小競り合いで国境を越えられないというトラブルに見舞われます。
 国連の職員が奮闘しますが、解決はできずに結婚は中止になるかと思いきや…

 花嫁は、そんなしがらみを無視してシリアへ旅立っていきました。

 つまり、最後はするかしないか、どんな世の中や社会で、いろんな理不尽があるけれど最後にそれを振り切って一歩を踏み出すかどうか、その勇気は本人が自ら発揮するしかないのだというメッセージがあったと思う。
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