No.3226
『ジョーカーの原点は、やっぱり切なすぎるほど破滅的だった』
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君はGGのように唄う側か、それとも
そのGGを笑う側か。
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ご存じ『ジョーカー』で一躍世界的に有名になった(ほんとはそれより前に『ハングオーバー』シリーズで映画ファンには知られてたんだけどね)、
トッド・フィリップス監督のデビュー作。
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引かれてもいいから正直に言おう。
僕は、この映画を見て、感動して、マジでちょっと泣いてしまった(笑)。
だって、GGの生き様がかっこよすぎて、でも、切なくて。
どうして人はこんなに不器用にしか生きられないんだろうって。
世の中の常識に歯向かうのが「パンク」や
「ロッカー」の生き方だとしたって、別に人前で排便する必要ないし、ファンの髪の毛つかんで引きずり回す必要も、殴る必要もないし、
そんなことしなくたって、そんなことしなくたって・・・、
文字通り「情けないほど生まれたままの姿」で、凄まじい熱量で歌い続けるGGを見てたら、なんか涙が出てきた。
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私は『ジョーカー』を見て以来、あの映画の魔術的な魅力に取りつかれてしまい、
まずフィリップス監督の過去作を制覇し、
ホアキン・フェニックスの出演作もコンプリートし、
ジョーカーが出てくる過去の映画もすべて再見し、
そしてこのフィリップス版ジョーカーに影響を与えたと言われる他の映画群も、マジで片っ端から見まくった僕にとって、
当然、最終的にGGはアーサー・フレックに見えてくるわけで、泣けてくるのも当然なのである。
ジョーカーについては当時仕事もそっちのけで、レポートみたいな長文レビューを書いてしまったw。
https://filmarks.com/movies/80819/reviews/76845099
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というより、フィリップスの映画は、実は全部同じモチーフ。
「社会生活不適合者」
「嫌われ者」
「世間へ歯向かうアンチヒーロー」
「負け組たちの悲喜劇」
これらをひたすら描いてきた。
本作のGGしかり、『ハングオーバー』シリーズのアラン(ザック・ガリフィナーキス)しかり、
あの破天荒キャラ『ボラット』だって、フィリップスが原案の一人にクレジットされてる。
そして、映画史上に燦然と輝き、良くも悪くも現実世界にいまだ影響を与え続けているジョーカーこと、アーサー・フレックの登場である。
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みんな一生懸命生きているだけなのに、社会からは受け入れられず、嫌われ、蔑まれる。
その苦闘ぶりは、本人たちにしてみれば「筆舌に尽くせぬ」思いなのかもしれないが、
周りから見ると、滑稽でしかない。
もとい、正確に言うと「世の中と戦ってない人からすると」滑稽にしか映らないのだ。
まさにチャップリンの至言で名言
『人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇』そのものである。
そして中島みゆきも歌ってたでしょう。
「闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう」って。
あなたは笑う側ですか?
笑われる側ですか?