全映画好き必見!と叫びたくなる快作。そりゃあ、トリュフォーが撮ればいい作品ができて当然だとは思う。でも、この作品はトリュフォーの技術よりも映画への愛情が中心。映画が好きで好きでたまらないからこそ、この映画が生まれたのでは。
もちろん創作はあるだろうけど、バレンティナ・コルテーゼが演じた老女優のエピソードのくだりは、トリュフォー自身の撮影での体験も入っていそうな。猫を撮影するあたりは、笑いながらも、そりゃそうだよねえと思わせる。
ラストに語られる一言は、全ての映画ファンに向けられているかのようで、見終わってとても深い充実感があった。