ヒロキ

憂国のヒロキのレビュー・感想・評価

憂国(1966年製作の映画)
3.5
先生をやっていた時、生徒に◯クザがいました。その子が「先生、俺のオススメの映画があるんで、これ観てください!」と言って貸してくれた映画がこれ。

元々ヤンキー(暴走族)上がり、右翼に入り、何度も刑務所に入った彼は、賢すぎて、「真実は何なんだ」と疑問に思っていたように思う。そんな彼にとって「見つけた真実」だったのかもしれません。

三島は突き抜けた思想を表出してくれたから、そこには「とある真実」が出て来る。世の中のものを沢山疑問に思う、ある意味純粋な子たちは、矛盾を「裏切り」「嘘つき」と若気の至りでバッサリ切っていく。

「矛盾のない生き方を」と思っている少年少女たちが、この本や映画を手に取って感銘を受ける姿は、ある意味自然だと思う。

それぐらいこの映画は一つのことしか言わない。ちなみに無声映画です。
ヒロキ

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