星降る夜にあの場所で

限りなき旅の星降る夜にあの場所でのレビュー・感想・評価

限りなき旅(1932年製作の映画)
4.3
数年前までは復刻ライブラリーさんやジュネス企画さんに
観たい作品のDVD化をよくリクエストしていた。
結構な数をお願いしてきたが、私の切なる願いは今だに1つも叶ってはいない(笑)
本作もその中の一つ。
一つの指針としてであるが、現在IMⅮbでも平均評価8.0を叩き出している。
ラストはもう号泣間違いなし、演出だって素晴らしい。
一例あげるならこんな感じ(低画質です)
https://youtu.be/Re56OxHAE4Y
ネタバレで観ても全然良い映画なのでチョロっと…
愛し合った男女のどちらか一方が死んでしまう作品は数知れずあれど
二人とも逝ってしまう作品は比較的珍しいと思う。
しかも災害・事件・心中などで一緒に死んでしまうわけでもない。
主人公の男は人を殺めて逃亡していた男で、もし捕まれば死刑確定。
女の方は心臓に重い病を抱えており、ショックなことがおこると気絶してしまう。
あと数回この状態になると心臓が持たない…
とあるバーで二人は出会う(互いに一目ぼれ)。
出会って数分で男は逮捕されてしまう(彼女が見えないところで)。
二人は大みそかに再会を約束するのだが、
この瞬間に約束が果たされない確率が限りなく0%に近づく。
彼は死刑が執行されるサンフランシスコへ一か月かけて客船にて護送されることになる。
彼女も偶然その船に乗り合わせ、大みそかを前に二人は一か月間愛を育むのだが、
お互いの境遇を相手に告げることはない。
二人がどんな思いで毎日を過ごしていたかは説明するまでもないでしょう。
また内容の半分以上がコメディタッチ(主役2人は笑いのシーンに参加せず、ひたすら最後になるであろ究極の純愛に向き合う)なので、切なさが余計に際立つわけです。
日本での円盤化もしくはBS・CS・VODに期待して、この辺で…☆彡