すたんぐ

エクソシスト3のすたんぐのレビュー・感想・評価

エクソシスト3(1990年製作の映画)
4.0
「エクソシスト」の原作者、ウィリアム・ピーター・ブラッティが、「エクソシスト2」の出来に納得がいかず、ブラッティ自らが撮った「エクソシスト」の続編。この作品を通して彼が伝えたかったことは?(理解できなかった部分もあります。)
①「悪魔は神のコマーシャル」
彼が「エクソシスト」の原作でも言っていることです。この作品では「神と悪魔は双子である」と表現されています。「エクソシスト」ではカラス神父が悪魔の存在を確信し、信仰を取り戻し、今作では悪魔に打ちのめされたキンダーマン警部(目に見えるものしか信じない人)が神に祈る。上記からもわかるように、「悪魔は神のコマーシャル」なのです。神が人間の信仰心や不信心を試しているのです。
②カラス神父への復讐
「悪魔ばらいを信ずる者たちは、君の友人カラス神父が成功したと思ってる。そう思わせることが気に入らん。」と語るヴェナマン。神と悪魔は相反するのではなく、「双子」であると信者たちに伝えようとしていたのだろうか。一番の目的は、カラス神父に友人や罪のない連中を切り刻むのを見せて、カラス神父を苦しめることだ。ヴェナマンが悪魔から頼まれた復讐である。「おれが双子座殺人犯だと発表しろ」と迫るヴェナマン。神聖な神父の体を使って犯行を繰り返し、信者たちを試したかったのではないかと思う。考えれば考えるほどおもしろい。

台詞で説明する場面が多いのは、作家であり、脚本家でもあるブラッティらしいと言える。
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