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ゆきゆきて、神軍のgustaveのレビュー・感想・評価

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)
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「戦争の犠牲になった人達に喜んでもらえるなら殺しだってする」「自分や人類にとっていい結果をもたらすなら大いに暴力を使う」という信念の元に、戦時中に起きた兵士銃殺事件についての真相を求めて当事者達へのゲリラインタビューを重ねる奥崎謙三。

「戦争を繰り返さないために、若者達にありのままの悲惨な当時の体験を知らせなくてはいけない」という目的は理解できたが、心の奥底に仕舞い込んでいただろう人肉食の体験をほじくり返され、涙を流しながら半ば強制的に語らせられる方々の姿は観ていて心が苦しくなった。

もし奥崎謙三が戦争を経験していなかったら?生まれた世代が違ったらこれほど過激な人間になっていたんだろうか。彼もまた戦争による被害者の一人なのだという事を私達は忘れてはいけない。戦争反対。
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