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キナタイ -マニラ・アンダーグラウンド-のKYのレビュー・感想・評価

3.8
ブリランテ・メンドーサ監督作。
カンヌ映画祭監督賞作品。

軽い気持ちから闇社会へと足を踏み入れてしまった警察学校生を描く。貧乏な警察学校の生徒であるペッピングは、大金の誘惑に負けて暗黒社会への強烈な道を辿ることになるが・・・。

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合同の結婚式にはじまる幸せなマニラの昼間との対比やカトリックの国という表面的な側面と対比して容赦無く腐敗を残酷描写で描く映画だった。主人公が一般人で観客の視点そのままだし感情の表出仕方も親近感がわくので見やすい。

それでいて車に乗りながら道端に解体した女の一部を放り捨てる大胆な描写もあれば、主人公は精神的には戻れはしないであろうが世が明け貧しくも幸せな日常に回帰していくクライマックスなど繊細さもあった。
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