トマト

オロのトマトのレビュー・感想・評価

オロ(2012年製作の映画)
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階段を登り降りする行為、逆にそれだけに演技(指示)を限定した監督の意図は、オロという少年の絶対的なモチーフとしての存在を、このドキュメンタリーによって惹き立たせる唯一の動作だと思ったものなのだろうか。
読み、語るオロ、「カット」がかかった後の、まさにお遊戯会のあとのような表情をカメラはそのままとらえる。
少年や母親の涙に内包された圧倒的な説得力と、歌、それを歌う姿も、単なる記録映像を超えたものを感じる。
布の靡く向こう側で髪をとかす少女に感じた奇跡
遺作なのが悲しい。
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