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恋する惑星のSnLのレビュー・感想・評価

恋する惑星(1994年製作の映画)
3.7
全編に溢れるポップの過剰、映像に一欠片のダウナーさもない。舞台になった重慶大厦は香港の過密の縮図のような場所で、人で埋まった雑居ビルなのに、どうしようもなく溢れ出るそれぞれの孤独がアイロニカルで魅力的だった。

金城武やトニー・レオンといった役者たちは俊英という言葉が誰のためにあるか教えてくれるし、中国語のDreamesは頭の中で鑑賞後しばらくリピートし続ける。くるくる回るフェイ・ウォンの目よろしく奔放に思うがままカメラを動かしては止め、画面を色で満たして作った映像がなんともスタイリッシュ。この頃の香港の全能感はすごい。
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