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愛の予感のKのレビュー・感想・評価

愛の予感(2007年製作の映画)
5.0
淡々と二人の日常生活を映しているだけのようで、じつは緻密に演出されている。たとえば、たんにご飯を食べるということが些細な所作ひとつでいちいちスリリングな活劇になってゆく凄まじさ。たとえば、セイコーマートで何かを買ってきたけど、その正体がなかなかわからないことのスリリング。

セルフ・ネグレクトのような二人、男がおかずを全部残してしまうのはセルフ・ネグレクトに加えて女を許せない気持ち、受け入れない気持ちがたぶん働いている思う。だけど、ちゃんとおかずを食べるときがくる、受け入れるときがくる。それが許しという名の愛の予感としてたち現れてくるのではないか。
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