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ベンゴのperoのレビュー・感想・評価

ベンゴ(2000年製作の映画)
5.0
母親の友達がフラメンコを習っていて、発表会がウチの近所にあるというので見に行った。
フラメンコを見ながら、トニー・ガトレフ監督の「ベンゴ」を思い出す。
「ベンゴ」の冒頭はスペインの古城でフラメンコと、インドのスーフィーとそのダンサーとのセッション。
この導入のセッションだけで、ジプシーとしての自分のルーツを追求するガトレフ監督は全てを語ってしまう。
そんなガトレフ監督が作り、一流のミュージシャンとダンサー集めたこの映画はどんな映画よりもフラメンコ映画だ。
フラメンコはジプシーの音楽、この映画で描かれるフラメンコは街に根ざし、血に根ざしているものだと音楽とダンスだけで語る。映画の中ので描かれるマフィア同士の抗争の物語は添え物にしか過ぎない。その証拠に主演のアントニオ・カレーナスは一流のフラメンコダンサーなのに一度も踊らずに、その存在だけで見事にフラメンコ踊っている。
どうしても見たくなってyoutubeで字幕ナシで見たけど、スペイン語なのに字幕ナシでもいつもと同じように、その情熱に感動した。何度も見ているせいもあるけれど、それもまたこの映画が音楽とダンスの映画だからだと思う。
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