mar88

しあわせカモンのmar88のレビュー・感想・評価

しあわせカモン(2009年製作の映画)
4.3
特に目新しいストーリーではなく、人気の俳優や話題の監督の作品というわけではない。
実話ということで、ご本人が消化できていて幸せなのであれば、他人が
とやかく言う必要もないのですが、
こういう話を「美談」で描かれると、ちょっと気持ちの行き場所に困る。

なんとなく、この息子に「子供時代」あったのかなー。と考えてしまう。

「親」も人間で、とても弱い生き物。何かにすがって、頼って生きる生き物。

この映画では、その頼るものが覚せい剤だけど、頼るものは何でもよくって、
不倫、お酒、宗教、薬、そして子供。

「親も人間」と頭でわかっていても、何かにすがって生きている親を見るのは、
きっとその後、子供に大きな影響を及ぼすと思う。
最近「毒になる親」という本を読んだ。
まさにこんな親が書かれていて映画を観ていて
本の内容とかなりリンクした。

昨年亡くなった、今井雅之さんが父親役で出演している。
いい感じの役で、あーまだ他にも見てみたかったなと素直に思った。

鈴木砂羽演じる母親が勤めるスナックのママがバービーボーイズの杏子かと思ったら、
安達祐実のママだった。演技はさて置き、イイ感じの場末感とハスキーボイスだった。

ナイスキャスティング。



いかに自分が、宣伝効果で観る映画を決めているかを気づかされた。
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