カシツルワバラアユアイカム

緑の光線のカシツルワバラアユアイカムのレビュー・感想・評価

緑の光線(1986年製作の映画)
3.9
友達と、いくはずのバカンス旅行がダメになり、一人旅をする女。けど、旅先で孤独がなんだ菜食主義がなんだ、友達がなんだ、と、モンモンとし続ける。

エリックロメール、はじめてみた!
ヌーベルバーグの人なの?なんかそれっぽい感じ多かったな。
すんごく静かで長い固定ショットが多くて。だからこそ、ショットが連続しはじめるときなんかは急にリズムが生まれるはじめるような感覚におちいって、自分の知覚システムがすごい曖昧になってくる。
それがすごく気持ちいい。
たまに入ってくるちょっと気持ち悪い感じの音楽も同様。

バカンスで訪れた綺麗な海、砂浜、入り江、
そういったものとは対照的に女の心は沈んでいく。
それは、一人旅の孤独なのか、そもそも抱えている実存的不安なのか。
男性不信、意識の上からの菜食主義、ドストエフスキー愛読、とか、すがすがしい童貞臭さの綺麗な女の子。
それはどうなんだよ、、と思いつつもすごく惹かれたな。

ラストはサイコーだったね!
緑の光線、みたいな!
とにかく、みてて、すごい気持ちがよかった!