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セヴァンの地球のなおし方のAkitoのレビュー・感想・評価

セヴァンの地球のなおし方(2010年製作の映画)
3.0
1992年6月、リオ・デ・ジャネイロ。環境と開発に関する国連会議に集まった世界の指導者たちを前に、12歳の少女セヴァン・スズキは語った。それから30年弱、グレタさんのスピーチが耳目を集めたことが記憶に新しいが、果たして人間は変われたのだろうか。 過剰な物質主義、独占欲が地球に与える影響を、 改めて訴えるドキュメンタリー。
全体的に説教じみた印象はなく、バランスの取れた主張で構成されていた。禁欲的になれとは言わないが、人間は自然の一部だということを自覚させられる。いいこともたくさん言っていた。「人は物を所有することで一時的に幸福になれる。だが、心の底から喜びを感じ生きる喜びを感じることは、それとは別だ。金では買えない。だから見失いやすい。」
最近は、SDGsといった大きなミッションから、エコバッグやラベルレスなど小さな取り組みまで、地球を労わろうという動きが溢れている。しかしこの映画に出てくる大人になったセヴァン・スズキの主張は新鮮だった。地球は自力で生き残れる。自己中心的に、自分と自分の子供を救う方法を考えればいい。なるほど、言葉の言い回しだけで、環境問題を人類の問題から自分の問題にアップデートできる。みんな環境のことも政治のことも斜に構えないで考えよう。
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