あるてーきゅう至上主義者

ロード・トゥ・パーディションのあるてーきゅう至上主義者のレビュー・感想・評価

3.9
事件は雨の日に起こる。トム・ハンクス演じる父の「秘密」を息子が知ってしまうのが雨の日なら、ハンクスとポール・ニューマンの「疑似親子」の関係性の終着駅も雨の日。雨の光、闇の暗さをくっきり浮かび上がらせた撮影も秀逸。

ジュード・ロウがいい。ファンが消えるんじゃないかと思うほどの強烈な演技。あと余裕のコインくるくる。あまりにもカッコいいので真似したいんだけど、未だにできない。
ダニエル・クレイグがいい。007シリーズでは最強でクールなイメージしかないが、この映画では対極と言っていい役柄。でも、そのせいかどこか母性愛をくすぐられる。

古きよきアメリカを再現した美術や、風格ある撮影も素晴らしい。まだまだ新しい作品だが、ギャング映画の古典として残っていく作品だろう。