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二十四の瞳のvのレビュー・感想・評価

二十四の瞳(1954年製作の映画)
4.2
木下恵介監督の『死闘の伝説』があまりに面白く、他の作品も観たいと思い鑑賞。
この作品も非常に興味深くみることが出来た。


戦争によって1番影響を受けるのが子どもなのだと。「国のために生きる」という価値観の中で主人公、大石先生だけはその価値観を否定する。
軍人になって欲しいのではなく、ただの人間、命を大切にする人になって欲しいと願う。進学をせず、大阪に奉公に行かなければならない子どもに学び続けて欲しいと泣く姿に、市民の、個人の人生を歪めてしまう戦争というものの残酷さを痛感した。

画面には戦っている姿や暴力は直接的に描かれないが誰もが傷ついているのが分かる。子どもが涙を流し、将来の希望など持てずにいる様があまりにも辛い。
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