ポップと水玉

ヒロシマモナムール/二十四時間の情事のポップと水玉のレビュー・感想・評価

4.5
記憶と忘却がいくつものイメージの重なりとともに描かれる。女がヒロシマを知ったように、男は女の過去を知ろうとする。もうひとつの町の記憶。女は14年間忘れていた恋の話を語りだす。しかし男は、その話をすぐに忘れてしまうだろう。次に愛する人に語り聞かせる時まで。そして女もヒロシマを忘れる。ヌベールを忘れていたように。しかし、そんなことが可能なのだろうか。女はヒロシマを見た。しかし男は何も見ていないという。男もまた、女の何もわかってはいない。そして同じくらい、忘れることもできないはずだ。