フロンティアのにじのすけのレビュー・感想・評価

近年のフレンチ・ホラーは、ハリウッド製のそれやJホラーに比べて、作品に通底する妙な陰惨さがあって、同じゴアシーンでもハリウッド製のように笑いながらはとても観られないところがある（そこが良いのだが）。本作もそういう意味での陰惨さは一定のクオリティを保っているのだが、致命的なのはストーリーにオリジナル性が欠如している点。「悪魔のいけにえ」「ホステル」を中途半端に混ぜて、何がやりたいのかよく分からない映画になってしまった感が強い。狂人一家のキャラ設定は悪くなかった分、惜しい。