キミシマユウキ

シャフトのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

シャフト(2000年製作の映画)
3.0
逮捕のためなら手段を問わないやりすぎ刑事のシャフト。差別主義の殺人犯ウォルターが親の金で釈放されたのを許せずどうにかして捕まえようとするが…

数々の名作の脇役を務めてきた遅咲きスター
サミュエル・L・ジャクソン が主演の刑事アクション映画。
1971年『黒いジャガー』のリメイク。
監督は『ワイルドスピードX2』のジョンシングルトン。
脇にはクリスチャンベイルも。


うん、
途中まではそこまで悪くなかった。
容赦なく撃ち殺しまくるぶっ飛んだ警官。
貧困外でのカーチェイス。
飛び交う黒人たちの汚い罵詈雑言。
さすが黒人監督。
黒人による黒人のための、黒人の映画という印象だった。
ただちょっと納得いかないのはラストの展開。
今までそうならないように1時間半も主人公が色々頑張ってきたのにも関わらずあのラストは酷いだろう。なのに主人公もまんざらでない顔でハッピーエンドを迎える…。
いや違くね!??!(笑)
それだったら最初からそうするよ!!!


主役のサミュエル叔父貴は頑張っていた。
そもそも普段主役があまりない彼の主演作ということで今回鑑賞したのだが、うん、脇役のときの方が一味も二味も違うな。というか今回は作品自体に問題があるのかな?
まぁ二丁拳銃で敵と応戦する姿を観れただけでファンとしては儲けもんだ。
他にも『バッドボーイズ』のウィルスミスや『ブレイド』のウェズリースナイプスがこの役に考えられていたらしいが、監督は本当はドンチードルにやってもらいたかったらしい。しかし制作側が

「いやドンチードル主役てwwちょw
興行的にキツイッすよwww」

となってサミュエルさんになったとか(笑)

麻薬ギャングの頭にジェフリーライト。
こいつは6代目クレイグボンドになってからのフェリックスライターさんですね。訛りの強いヤンキーとしてかなり存在感を放っていた。なんならクリスチャンベイルよりも目立っている。
差別主義野郎にクリスチャンベイル。
演技派カメレオン俳優の彼が今回演じるのは救いようのないクズ。追い詰められたらパパの金でスイスに高跳び(笑)
ただ彼のファンとしてはもっと突き抜けたクズをやりきってほしかったし、もっと出番があってもよかったんじゃないだろうか?

リメイク元の作品を見ていないので正当な評価とは言えないが、よくある刑事モノ映画の一つとして埋もれてしまった印象だ。朝出かける前に見る程度でいいだろう(笑)
ちなみに今作の”Fuck”の回数は165回だそうです。まだまだいけるぞサミュエル。

刑事モノ映画好き、黒人映画好き、そして脇役ばっかりのサミュエル叔父貴が張り切って主演してるところを観たい方にはオススメの作品。