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陽気な巴里っ子のすずすのレビュー・感想・評価

陽気な巴里っ子(1926年製作の映画)
3.5
ルビッチ監督、フランスの舞台を原作としたWB製作のサイレント映画。

お向かい高級マンションに住む、二組の夫婦が窓から見えた裸体をきっかけに、嘘を重ねていくラブコメ。応用篇が始まる前、基本形の修作といったレベル。

以下は物語の始まり。

仮装ダンスの為に、酋長シークの格好をしていた夫。お向かいの妻はシークの恋愛冒険小説を読み終え、窓かいの窓にシークがいて、心ときめく。
妻の様子を見た医者の旦那がお向かいに文句を言いにいくと、シークの妻は昔の恋人。談笑して杖を忘れて帰ると、旦那は妻にブチのめしてやったと豪語する。妻に杖はどうしたか聞かれ、壊れてしまったと嘘をつく。
旦那が休んでいると、シークが杖を渡しにくる。シークは奥さんに言い寄り、これが混乱が始まりで------

四人以外は、警官、家政婦など、登場人物も少なく、1時間超のお話し。

製作された1926年はフィッツジェラルドの「グレート・ギャッツビー」刊行の翌年だけに、舞踏会でのパーティー場面のバカさ加減は圧巻。
そもそも、パーティの仮装(当時人気の酋長・シークの衣装)からドラマが始まる背景も、そういう時代なのだと妙に納得。
「ギャッツビー」の時代は「ジュリアナTOKYO」ぽい時代だったのかと想像する。
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