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ミッション:インポッシブル3のRのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2006年公開のスパイ映画。

監督は「スターウォーズ フォースの覚醒」のJ・J・エイブラムス。

話はアメリカのスパイ組織「IMF」のエージェント、イーサン・ハント(トム・クルーズ「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」)は現役を退き、教官として働きながら、その仕事を秘密にしながらも婚約者ジュリア(ミシェル・モナハン「パトリオット・デイ」)と幸せな日々を過ごしていた。しかし、かつての教え子である女性エージェント、リンジー(ケリー・ラッセル「ニュートン・ナイト」)がベルリンで捕らえられたことで、かつての仲間たちと救出作戦に赴く、イーサンだったが…というもの。

ついに「MIP」シリーズも第3作!

そして、その監督を務めるのは、ご存知J・J・エイブラムス!!

今でこそ「スタートレック」も「スターウォーズ」も、それこそ近日報道された「君の名は。」の海外版も手掛ける押しも押されぬトップクリエイターとなったが、当時は「アルマゲドン」などの脚本には名を連ねている実力派なものの、その主な活躍の場は海外ドラマ。

まぁ、そのドラマも個人的に海外ドラマで初めてハマった「LOST」シリーズや任期ドラマ「エイリアス」シリーズなどやっぱりスゴイんだけど、そこに映画監督として目をつけるトムの先見の明よ。

序盤、やはり持って行き方が上手い。奥さんと幸せな日々を過ごし、引退生活を送っていたイーサンに突然依頼される教え子の救出作戦。

頼れる上司、マスグレイブ(ビリー・クラダップ「エイリアン コヴェナント」)とのコンビニでの会合、インスタントカメラを使ったお馴染みの救出作戦の内容紹介も自動的に消去されるの件もアリ、ツボを心得てる。

また、テンポも良いので、その後すぐさまスピーディに展開される救出作戦も見応え抜群。

相変わらずの頼れる相棒兼古女房であるルーサー(ヴィング・レイムス「デンジャー・コール」)もいいバックアップをなさる!!

ここまでポンポンとスムーズに展開されたことで、上手くいきすぎていることへの「嫌な予感」は感じつつも、久しぶりのエージェントとしてのイーサンの勇姿に喜びを感じていた矢先に起こる愛弟子リンジーの最後。

うわぁ…、非情…。

何だろう、結構よく見る顔の女優さんだから、死ぬにしてももっとソフトな感じかと思ったら、ここまで酷いのかよ…。

だからこそ、驚きと共に観客である我々もイーサンと同じくらいの絶望感を感じてしまうんだろうなぁ。

任務を終えて、家に帰っても、その絶望を分かち合えないイーサンがまた尚更可哀想だった。

しかも、今作の悪役はなんと故フィリップ・シーモア・ホフマン(「ハンガーゲーム FINAL レボリューション」)だかんね!!

当時はまだこの役者さんを知らなかったけど、それでも冒頭の捕らえられたイーサンに非情に接する彼の迫力のある顔力と据わった目には悪役としての恐怖を覚えた。

個人的にその後のシリーズにおいても1番の悪役かも。

イーサンに飛行機から落とされそうになった時も肝座ってたし、やっぱ只者じゃないよ。

その後、リンジーの弔い合戦とばかりに本格的に始動するホフマン演じるデイヴィアンとの戦いも肝である仲間とのケイパーものとしての側面を最大限に発揮し、全然退屈しなかったし、まさかの黒幕もうすうす感じてはいたものの驚きがあった。

なんだろう、過去のシリーズを振り返っても今作は今や間違いなく「007」シリーズと張るくらいのスパイもの大ヒット作になった「MIP」のターニングポイントとなった作品じゃないかなーと個人的には思う。

過去作も、もちろん好きで面白かったけど監督の色が濃く出ていた分、良い意味で「MIP」のスタンダードを走っていた本作が軸を据えたおかげで、その後の「ゴーストプロトコル」及び「ローグネイション」の飛躍的進化があったんじゃないかなー。

そういう意味ではやはりエイブラムス…恐ろしい子っ!!
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