ザ・フライのＫのレビュー・感想・評価

一人の人間があそこまで異物として堕ちてゆくスピーディーな残酷さに心掴まれる。敵と見なすのも悲しくなるほどのラストの愚かさとどうすることもできない絶望感ある姿がすごく好き。この手のジャンルの敵って最後にはヒロインの憎悪で滅多打ちにされるのに、慈悲に包まれて殺されるのが何だかほろ苦く彼女の愛情の深さを知れて胸がきゅっとなる。
この時代特有の特殊メイクの造形美、ロマンがふんだんに発揮されている作品。