Gumi

赤と黒のGumiのレビュー・感想・評価

赤と黒(1954年製作の映画)
3.7
50年代のフランス映画。
時代特有の渋みはあるが、物語としては分かりやすい構成で難しさは感じなかった。
ただ何とも言えない甘噛み感が残ったかな。
ラストの教会の場面とその後の時間の使い方をもう少し長めに抑えて集中させても良かったんじゃないかな。レナール夫人をキーパーソンとして描くなら中盤での存在感の無さがラストの盛り上げに繋がりにくかったように思う。あとモノローグの心情表現は省いてもいいように思った。
ジェラールフィリップの魅力は分かった。可愛げのあるイケメン。
演出も役者の力もあるだろうが、親の愛を十分に受けず、また低い身分にもコンプレックスを感じて育った主人公の様が、その野心や愛を求め生きるところに結びついた一貫性を感じられ良かった。
皆が踊っている場面は美術衣装ともに華やかで素敵だった。
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