おだなみ

ブタがいた教室のおだなみのネタバレレビュー・内容・結末

ブタがいた教室(2008年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

この映画についての批判のほとんどが、実話の見せ方ではなく、実話の内容について。実話について考えさせられたなら、それはもうこの映画の勝ちでしょ。
内容についてなら私も批判はあります。特に最後の先生の決断の理由。
「子どもたちはもう充分頑張った」
………????
もちろん教師としてそういう考えがあっても仕方ないけれど、クラスの一員として意見するなら一匹のブタと向き合った一人の人間としてすべき。
そして子どもの前でも自分の率直な意見を述べるべき。素直な気持ちじゃなければ子どもには伝わらないし納得もさせられないんじゃないかな。
その場面が実際にあったのかなかったのか。あったのなら映画には絶対に入れるべきだと思った。

鑑賞後に知ったことだけど、6年2組での話し合いの場面は、結末も伝えられていない、台本もない状態の子役が、本当の自分の意見で話し合っていたそうです。
確かにあの場面は演技っぽい子とリアルな子の差がすごくあった。
ああいう場面でさえ演技してしまう子役は可哀想と思ってしまう。

「命の長さって誰が決めるの?」「ただ殺すのと食べるのは違う」
子どもたちの言葉に倫理観がぐらぐらでした。

自分だったらこうやってディベートさせる!とか、もっと早い段階で哲学対話させればもっともっと深いところまで考えさせられるのに!とか、色々考えたけど、ホンッッットに教育って先が見えない!!!!!

原作は本なので、読んでみようかなぁ。
実話の映画は本当に難しい。
初めてこんなに長いレビューしたなぁ。
教師になるにあたって何年かぶりに観たけど、こうして同じ映画を長い時間置いて観ると自分の変わりようにも驚く。