真栄田

人斬りの真栄田のレビュー・感想・評価

人斬り(1969年製作の映画)
4.2
司馬遼太郎の短編、『人斬り以蔵』をベースに
橋本忍が脚本を書き、五社英雄が監督をした傑作時代劇

事前に勝新太郎が以蔵役と知っていて
「ちょっと太くね??」とか思ってたけど
実際に観たら「以蔵だ!!」ってなったから、やっぱ勝新すごいぜ

仲代達也演じる武市半平太の、常に目がイッちゃってる感じも好きだったし
三島由紀夫演じる、人斬り新兵衛も格好良かったっす
実際に割腹自殺する1年前に、この映画の中で切腹してて「お、おぉ...」とか思った

以蔵のモチベーションは結局、高嶺の花の、武家の娘への片想いだった訳だけど
途中、性欲の捌け口として利用されてしまう倍賞美津子さん演じる遊女が、とにかく魅力的だった
史実通り、磔にされる以蔵が、もし新時代を築く為に死んだ幕末のキリストだとするなら(やってる事はユダだけど)
倍賞さんの役は、マグダラのマリアだったのかもしれんっすね

それはそうと
石原裕次郎の坂本竜馬だけは、ちょっとピンと来なかったな
なんかこう、モッサリしてた
個人的に好きな竜馬は、映画だと原田芳雄、ドラマだと内野聖陽です
真栄田

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