YuuriDemaru

さまよう刃のYuuriDemaruのレビュー・感想・評価

さまよう刃(2009年製作の映画)
4.2
小説ほどのグロさとか衝撃が少なかった気がするけど、でも最愛の娘を奪われた父親の憎しみは、とってもリアルに演じられていた。

少年法で守られた未成年犯罪者、難しい問題だなぁ。人って成人したら変わるんだろうか。あんなクズはいつまでもクズだろうな。と主人公を応援してしまう目線。
実際容疑者であるはずの主人公を「長峰さん」と呼ぶところにそれが表れていると思う。

「彼らに課す罰は、死にも値する恐怖だと思います。それが彼らの本当の後悔につながるのなら。」と言い残して弾の込めてない銃を持って、娘を殺した相手を目の前にする父親の気持ち、想像出来ないけど。

全てを知っている織部さんの表情と、恨みと信念を全身にまとい犯人を探し回った父親の雪を踏む足音が暗闇に響く最後は、題である「さまよう刃」を素晴らしく丁寧に描写していたと思う。
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