Rita

黄昏のRitaのレビュー・感想・評価

黄昏(1951年製作の映画)
3.9
若き女性との出会いにより破滅へと向う男。

19世紀のシカゴ、職を探しにやって来た田舎娘のキャリーは、高級レストランの支配人ジョージと出会い、互いに惹かれ合う。しかし、ジョージには妻子がいるのだ。魅力的な紳士だったジョージは愛に全てを捧げ、多くを失っていくのだった。

ジョージに妻子が居ることを知り、ジョージを避けるキャリーに、列車から降りるのか、それが最後の決断の時だという場面での緊迫感はこのまま関係がどうなってしまうのかととてもハラハラさせられた。

キャリーはジョージの幸せを願い離れるものの、キャリーはひとり女優として輝き幸せになっていく一方、ジョージが不幸の道まっしぐらな姿が見ていて可哀想で仕方なかった。もう紳士の面影は何処にもなく、空腹に苦しみ僅かなお金を恵んで欲しいとキャリーの元に来たシーンでは、2人がよりを戻すのではと、ほんの少しの希望を期待しましたが、生きる環境によって人は変わってしまうのだと教えてくれました。

初めのキャリーとジョージの出会いを見て最終的に辿り着いた2人の姿が余りにもかけ離れてて切なかった。愛さえあればいいと行動したものの、結果、愛だけではどうにもならないことはあるのだ。
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