とても繊細で、とても感覚的。そしてそれ故にとても危ういティーンズの精神世界。言葉や数字や既成概念では上手く説明できない そんな感性が表現されたエモーショナルな映画です。
ティーンズでなくとも、裕福な人が万引きしたり、明るい未来があるように見える人が突然自殺したりという、理屈で説明できない感情や、理由不明&理解不能な行動は多分そこらじゅうにあるんだと思う。それを10代の少女という魅力的な素材を用いて、一つの形として描写したのだと感じました。
共感はしないけれど、確かに在るんだろうなという感覚。クリアなメッセージがあるとかエンターテイメント性が高いというタイプの作品ではなく、明確な着地点もないので、嫌いな人は徹底的に嫌いだと思うし、そういう感想もありだと思う。
音楽の使い方が好きです。男の子達が姉妹に電話して電話越しに音楽を聴かせるシーンが心に残りました。
