このレビューはネタバレを含みます
妖怪退治・バトルシーン(アクションシーン)あり、人間ドラマあり、和歌あり、呪術ありの楽しい映画だった!
主演の野村萬斎さんや、左大臣役の俳優さんなど、平安時代のような優美な話し方と演技で思わず引き込まれた。
ちゃんと何を言っているか分かるが、それでも平安時代のような台詞回しが素敵だった。作り込まれた台詞回しだと思う。
重要シーンで伊藤博明さんが静かに笛を流すのも好き。
あおね殿が斬られたシーンにて、手前に倒れた俳優さんの倒れ演技が好き。
昔の映画だから多少画質が荒いが、その中でも着物の美しさや、陽光の柔らかな色彩や、建物の材木の木目の柔らかさが視界に入ってくる。
柔らかいシーンで遠景に美しい花々や、青々とした植物が覗くのも好き。
主人公達の登場シーンはロウソクの柔らかいオレンジ色の炎がゆらぎ、敵の登場シーンでバーナーらしき激しい炎が燃えるのも好き。
ロウソクが光源になっているシーンが度々あり、部屋のあかりや主人公達の表情にかかる影がロウソクに合わせて揺らぐのが印象に残る。
生霊が天皇を襲うシーンで、生霊の頭に付いた和ろうそくが溶けて、ろうが滴り落ちるシーンも凄い映像だった。
ろうが滴り落ち、女の生霊の髪の上で白くろうが固まっているのが恐ろしく感じる。
ワイヤーアクションも見ていて楽しい。