このレビューはネタバレを含みます
2015/8/14
愛、アマチュア Amateur
改めて思うこと、
この監督大好きです。
途中から、区切ってはいますが、ネタバレ100%です。
監督ハル・ハートリー映画鑑賞4本目
今作は今までのと違ってドラマチックだったように感じました。
死んだと思っていた恋人と再会したり、
道に倒れてる男を助けたら実は悪人だったり、
知らない女に優しくされる+セックスしようと誘われるし、
友人の恋人にいつしか恋心を抱いちゃっていたり、
神のお告げが聞こえるのって女もでてくるし、
今まで僕が見たハル作品の中で、1番にキャラクターの特徴、ストーリー展開がはっきりと視覚化されていると感じました。
プラス、ストーリーの起承転結がはっきりと区切られているなと。
ゆえに、いつも以上に引き込まれましたね。
簡単に言えば、見やすかったです。
テーマもはっきりとしてました。
テーマがネタバレに直結するので、1番下部分に書きます。
今回も出ました!
エリナ・レーヴェンソン。
不思議な美女には最適です。
エロいんだけど、セクシーじゃない?
セクシーだけど、エロくない?
イザベル・ユペール。
怖いけど、やさしい。
マーティン・ドノバン。
音楽もいつもと違う雰囲気のように感じました。
いつもといっても見る順番が公開順ではないのですが。
ストーリー、キャラクター、音楽、全てひっくるめて、
ハル・ハートリー作品の中では1番好きです。
ラストがセンチメンタルだったのも好きです。
ここから100%ネタバレ
罪人のトーマスが石畳に落下し、記憶を失って新たな人生、つまり心優しい人間に生まれ変わったのに、
少しずつ過去の本性が言葉や態度に現れてきて、
再び石畳の上に倒れこむ、つまり、今度は本当に死んでしまう。
ソフィアに恨まれ、殺そうと窓から突き落とすが、失敗。→トーマスは死なずに記憶喪失になる。
善人になったトーマスは警察の判断ミス(=失敗)で、本当に死んでしまう。
罪人は記憶を失ったら、善人になるのか?
犯した罪に自覚がなければ許されるのか?
罰を受ける必要があるのか?
過去は清算されるのか?
記憶を失ってから出会う人は、その人の過去を受け止められるのか?(対イザベル)
記憶を失ったら、その人の過去の罪を許せるのか?(対トーマス)
テーマですが、
善=修道尼僧がひょんなことで、
悪、罪人=トーマスを助けてしまう
善によって導かれる悪、罪。
僕が被害者ならば、許せないです。
記憶を失って善人になったとしても、
その人の過去を知ってしまえば、信じられなくなってしまうと思います。
あなたなら、どうですか?