すこやか

キラー・エリートのすこやかのレビュー・感想・評価

キラー・エリート(1975年製作の映画)
2.4
かつて、サム・ペキンパーが「血まみれのサム」「西部劇の破壊者」などと誇張気味に顕揚されたのは、古典的ハリウッドのすっかり滅びた時代に、その映像の過剰な分解と僅かの縫合が、ときに銃弾が飛び交い爆風が立ち込める銃撃戦が繰り広げる暴力的空間のカオスを適合的に表現していた理由もあるだろう。しかし、『ガルシアの首』と『戦争のはらわた』の合間に撮られた本作にそのような幸福な快楽は見られない。CIA下請けの暗殺者集団が中国系の要人警護に際して、説明もなく唐突に登場する日本の忍者軍団と一戦交えると聞けば、”B級”的な期待も高まるというものだが、映像がとにかく暗く鈍く、まともに見られたものではない。
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