目には見えない混沌の中で生きる彼の苦しさなんて分かるわけがないし簡単に知った気になりたくはないんだけど、映像作品というのを通すことによって彼の脳内を支配するノイズだったり孤独さだったり、葛藤が分かりやすく伝わってきた気がする
それでも感覚に訴えかけてくる不快感を言語化するのは難しいし、感じた痛みも本物の皮膚には刻まれず限界があるのが悔しい
死んでしまったほうが楽なのかもしれない そんな選択肢さえも与えられていない彼に、何を与えてあげるのが正解だったんだろう
他人とは違う異常性があったりマイノリティ側にいたりするだけで悪者になり得てしまう、というのを明確に体現した作品だった 本当に怖い しっかり後味が悪かった