人間の櫻イミトのレビュー・感想・評価

映画の開始早々に船が難破し４人の漂流が始まる。長い密室劇となるが役者の芝居と編集の上手さで最後まで面白く観ることができた。劇伴に意外なジャズを使ったことも功を奏している。山本圭はデビュー２作目でうら若くクレジットを見ないと誰だかわからないほど。「人間」というタイトルは大上段に構えすぎで、もっと気の利いたタイトルがあったと思う。原作は「海神丸」（野上 彌生子）。1916年（大正5年）に起こった実話を忠実に文学化したもので、実際は56日間漂流したとのこと。