クリントイーストウッドが監督して、主演までする気持ちがわかる。
監督としても、役者としても、完璧な仕事だ。でかした！
『ヴィンセントが教えてくれたこと』や『しあわせなひとりぼっち』みたいな、癖のあるおじさんとの交流の物語と同じ括りにしてしまいそうだけど、グラントリノは次元が違い過ぎるわな。
ヴィンセント〜やしあわせなぼっちがちっぽけに思えてしまう。どちらも十分素敵で好きなのだけど。
面白いし、かっこいいし、大好きだと言いたいけど、卑劣なチンピラ供に腸が煮えくり返り、軽々しく考えられない。
とにかく湧いてくる感情は憎しみだ。あいつらだけは絶対に許さない。
温厚な僕だけど、本当に心の底から憎いと思った。
おそらく、このグラントリノを越えるくらいの憎しみを抱く映画はないと思う。
そして、皮肉なことに、すごく面白かったり、感動した映画よりも、とてつもなく憎しみを抱いた映画の方が記憶に残るのだ。
