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グラン・トリノのGONのレビュー・感想・評価

グラン・トリノ(2008年製作の映画)
3.6
イーストウッドが終始カッコ良い
皆からの嫌われ者の老人が次第に心を開き始めて隣人の少年を成長させていくって言う物語なんだけど、とにかく主要キャラを演じる役者の演技が秀逸・・・

ストーリーそのものの出来は非常に良いんですけど、鑑賞中やたら鼻につくのが差別用語ですね。「イカレイタ公」とか「黄色」だとか平気で言いまくってるのがね😅(実際これ現地の人に言ったら下手すると殺されます。)

イーストウッド主演作品って『許されざる者』と今作しか見てないんですがそれでもイーストウッドの演技力の高さははっきり伝わりました。真顔のまま目の動きだけで相手に感情を伝えるのが物凄く上手いんですよねイーストウッドって。強いプレッシャーというか、威厳がある。それだけに常に真顔のウォルトが一度だけ涙を流すシーンはとても印象的でした。
ラストでの戦争で人を殺しまくった人生の落とし前の付け方が格好良かったです。

こんな男になってみたいと思わされる、男心をくすぐられるウォルトというカッコよすぎる一人の老人。イーストウッドが描く人情、そして自分自身の正義感。
個人的に雰囲気はあんま好きじゃないし、ラストは展開読めちゃったけど、イーストウッドの魅力が詰まった一作。
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