しゅわっち

機動警察パトレイバー2 the Movieのしゅわっちのレビュー・感想・評価

5.0
東南アジアの某国にPKOとして派遣された陸上自衛隊レイバー小隊が現地の武装ゲリラ部隊に遭遇。しかし発砲許可を得られず一方的に攻撃され小隊は壊滅。その唯一の生き残りである柘植行人が平和ボケした日本に警笛を鳴らすべく一部の自衛隊を率いクーデターを仕掛ける。
誰もが「そんなまさか」と思う戦争。その架空の戦争が本物の戦争に変わる時の町並みの違和感。空も陸も陸自による兵隊や兵器であふれる東京。しかしそれらを横目にいつも通りに出社する人並み。戦車や陸自隊員と記念撮影する一般市民。
【この日本で戦争なんて起こるわけがない。】
そんな日本人の無関心さに、もしこれが現実であったとしてもやはり同じような光景になるのではないかと思い何だかぞわぞわする。

映画全編に渡り小難しい長台詞が多いが、何度観てもこの奥深いドラマにしびれっぱなしだ。
ラストの後藤隊長の「結局俺には、連中だけか」の言葉に、同窓会と卒業式を同時に見せられたような寂しさを感じる。

2014/01/19 Blu-ray
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