COZY922

時をかける少女のCOZY922のレビュー・感想・評価

時をかける少女(2006年製作の映画)
4.0
筒井康隆の原作が好きで、その世界観やキャラクターのイメージを壊したくなくて観てなかったのを今更観ました。正直、原作とは全く別物ですが、逆にそれが良かった。全く別物と割り切れました。すごく青臭くて、他愛のないことだらけで、些細なことに一喜一憂して、はたから見ると退屈な高校生の日々がとても懐かしくなる。どちらかというとイージーで能天気な主人公がタイムリープでいろんな思いに接していろんなことに気がつき揺れ動き、最後は意思を持って前へ進む過程が青臭いんだけど嫌味がなくて微笑ましい。原作と違って何回も自分の意志でタイムリープできるのは、それによって、しでかした事の大きさに気がつき、取り返しのつかない『時』の大切さを際立たせるためかな?同じ発想の別物と思えば、原作と映画の比較も素直にできて楽しめる。口に出して言うと恥ずかし過ぎるセリフなのに『未来で待ってる』と千昭が囁くところではグッときてしまった。細かいことを言うと突っ込みどころはいろいろあるけど、そんな野暮なことはやめてただ世界観を楽しみたいと思うアニメ。
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