油ベーコン

血と砂の油ベーコンのレビュー・感想・評価

血と砂(1965年製作の映画)
4.1
「海ゆかばでは寂しすぎる」「靖国神社には行くなよ」がすべてを語る。

前線に駆り出される少年軍楽隊って設定がもうしんどすぎる。
佐藤允の炊事姿がもっと見たかった。少年たちに腹いっぱい食わせてやるシーンとか見たかったなあ…。
毎日しんどいことばかりだけど、確かに仲間がいて、青春があった!という描写が最高に楽しくて切ない。

団令子ちゃんがすっごくキラキラしている。このひとは日本一の「誰かの運命の人」役者だと思うの。いつもはアンパンのへそだけど。「誰かの運命」な役になったときにすごく輝く素敵な女優。
三船はちょっと硬直気味?と思ったらあまり体調がよろしくなかったのですね。
伊藤雄之助はさすが。天本英世もいいゾ!

とにかく、こんないい奴らのことを忘れてはいけない、とただただ悲しみと無力感に襲われるラスト。こんな素敵な奴らの命を奪う戦争は絶対いかんよ!と、強く思わせます。