まこぞう

憎いもののまこぞうのレビュー・感想・評価

憎いもの(1957年製作の映画)
3.8
この映画が凄いのは、悲惨な結末を観客に容易に予想させた上でその結末を持ってきて、それでも観客に「ひえええ…」と言わせてしまうところ。って、私だけかも知れませんけど、そんな声を出してしまったのは。
つまりそのくらい演出が素晴らしいということ。

藤原釜足のひょっとこ踊りがめちゃくちゃ怖かった。陽気なムードの中に後の展開を予想させるサブリミナルみたいなサムシングがあったのかも。

ほのぼのとした川釣りの風景で〆たのが最高だった。

私が物心ついた時には既に黄門様だった東野英治郎の相変わらずな下衆キャラも最高。この下衆野郎(あくまても役柄で)が黄門様になった時は、きっとみんな驚いたはず。
今でもよく「一見下衆キャラだけど実は高貴な人」という展開をついつい想像してしまうのも私だけでしょうか。
まこぞう

まこぞう