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人でなしの恋のtokamのレビュー・感想・評価

人でなしの恋(1995年製作の映画)
3.5
CM出身監督ということで過小評価されているとしたら間違いだ。庭の空間の使い方や女中とのやりとりなど演出が明確でシンプル。現実離れした物語に対抗してそれが功を奏している。雨の中庭の木に乱暴にぶら下げられた着物とカメラの距離感なども確信に満ちていて素晴らしいと思う。イメージカットのようなものが多少過剰な気もするがご愛嬌の範囲じゃなかろうか。蔵の二階の内装やラストシーンのセーターの扱いなど、その他の要素ももっと「怖い」映画にはできただろうが、これはこれで愛すべき小品と思える。
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